「アラスカ・伝説のオーロラの旅(1)」
あなたは、自分の素晴らしさと
かけがえのなさに気づいていますか?
オグ・マンディーノ
年末年始にアラスカに行っていた隊員たちから次々と連絡が入る・・・。またオリジナルな旅をしてきたようだ。
※写真提供 隊員ししやん
今年3月、オレも3年ぶりに、この旅
に参加する。今からワクワクしている。
今年、最初のイベントはコレ。
「アラスカ・オーロラの夕べ」
年末年始にアラスカに行っていた、スタッフなぐ
が参加隊員たちとアラスカを語る。少しでも冬のアラスカ、オーロラに興味があったら、来社してほしい。
最近、講演
に呼ばれると、もっとも涙の反応があるのが、このエピソード。オレの本『感動を売る!「人とお金」が集まる仕事術』
から引用する。
私は「大人の修学旅行」に参加して、感動に涙することが多くなった。人前で泣くことが恥ずかしくなくなった。そんな私が、どうにも涙が止まらなかった経験がある。
それは、2004年3月の「大人の修学旅行 オーロラを見ながら星野道夫を語る会」
の6日間(日本発着最短8日間)ツアーでのエピソードだ。そのツアーの参加者の中に、卒業式を欠席してまで参加してくれた大学院生、シンヤがいた。
私が、シンヤ以外の仲間にメールを送って提案した。
「それなら、オレたちで卒業式をやってみない」
隊員たちは、すぐ話に乗ってきた。まず日本から卒業証書を用意していった。書道をやっていた私の妻の礼子が本物そっくりに書いた。唯一違ったのは「右を証する」のあとが、学校長ではなく、「地球探検隊」隊長になっていたことだ。
いまや卒業式の定番ソング、森山直太郎の「さくら」の歌詞カードを手のひらサイズにして持ってきた隊員がいた。ただし、歌詞の「桜」が「オーロラ」に変わっていた。
旅の最後の晩。いつものように飲んで語り合う仲間たち。ほろ酔い気分になったとき、突然、仲間の一人の声が響いた。
「長谷部臣哉くん以外、全員起立!」
一斉にみんなが立ち上がる。
シンヤはキョトンとしている。
「隊長より卒業証書授与」
私が読み上げて、卒業証書のウラにビッシリと書かれたお祝いのメッセージを見せると、シンヤの眼に涙が光った。
続いて、みんながシンヤの思い出を一言ずつ発表して、すぐに森山直太郎の「さくら」が歌われた。歌の練習のときから涙ぐんでいた仲間たちの眼からは、大粒の涙が溢れた。みんな涙で声もでない。祝われるシンヤは号泣……。
突然のサプライズ・パーティー、卒業式が、なぜ、あそこまで感動を呼んだのか? それは参加者の誰もが、シンヤの卒業式を成功させようと気持ちをひとつにしていたからだ。誰もが、「今の自分に何ができるか」と主体的に考えたからだ。
他人事でまかせていると返ってくるものも小さいが、気持ちを入れてやればやるほど、自分に返ってくるものも大きい。
みんなで創った旅という実感。これがいちばん大切なのだと思う。全員の歌詞カードを準備する隊員。指揮者になって歌を練習させる隊員。練習中にも泣いてしまう隊員。もらい泣きをしてしまう隊員。全員でひと言プレゼントしようと提案する隊員。ひと言を真剣に考える隊員、司会進行役を務める隊員、精一杯歌う隊員……。
みんなが主役だった。
そしてシンヤがその旅を選んだ本当の理由が、そのときわかったのだ。
彼は数カ月前に親友を亡くしていた。その親友の魂に報いるため、自分と真剣に向き合い、友達の分まで人生を楽しもうと、この旅を選択したのだ。
「死」を考えることは、「生」を考えること。悔いのない人生を考えること。そのために旅を選んだのだ。
さらば友よ 旅立ちの刻(とき)
泣くな友よ 今惜別の時 飾らないあの笑顔で さあ
「さくら」作詞・作曲/森山 直太郎
歌詞のこの部分は、よけいにシンヤの心を揺さぶって、とめどもない涙を誘った。その涙が伝染して、みんなで泣いた……。
私にとっても、この旅は忘れられない特別な旅となった。今でも、あのときの空間を思い出すと胸が熱くなる。
「地球探検隊」が、「お客様を友達」だと表現するのは、友達として信頼関係が成り立てば、本当の声が聞けると思っているからだ。心を解放する旅。それが「大人の修学旅行」なのだ。
こんな伝説の旅を、これからも次々と創っていきたい。
次は、どんな旅を隊員たちと創っていくのか・・・筋書きのないドラマは、もう始まっているのかもしれない。出会いは偶然ではなくて必然。
親密な触れ合いは喜びを2倍にし、悲しみを半分にする
フランシス・ベーコン