「ただいまー、奇跡の旅・・・アラスカ」 | 「地球探検隊」中村隊長の公式ブログ【ビタミンT】

「ただいまー、奇跡の旅・・・アラスカ」

   「小さいことを積み重ねるのが、
   とんでもないところへ行く
   ただひとつの道だと思っています」
        イチロー

アラスカ出発の前々日、一人の参加隊員からキャンセルの連絡が入った。参加者だけが入れる掲示板に投稿があった・・・。

突然ではありますが、アラスカをキャンセルすることにしました。理由は卒業できると思っていたのが、このままではできず、再試験を受けなければならないからです。

正直いってごっつい悔しいです。オーロラを見ることは自分の夢のひとつでもあり楽しみにしていましたし、今回の面子は若い方も多くいろんなアホなことができると思っていたので・・・
自分はなんとアホな時間の使い方をしとったんや、なんと無計画やったんやと自分を責めました。

ただ、責めていても何も生まれません。ピンチの時にどんな結果が出せるかが男の価値やと思っています。なので、自分は卒業のための道をばく進します。ほんでもってターミネーター2のシュワちゃんばりに最高の結果を土産に探検隊に帰ってきます。なので、皆様は心から楽しんでください。そして、土産話ときれいなオーロラの写真と皆様の心から楽しんでる姿の写真を一枚ずつ自分にください。お願いします。

長くなったのですが、後少しだけお付き合いください。
最近、自分は最近「余命一ヶ月の花嫁」という本を読んで、生きてるってことは奇跡なんやということを学びました。ほんでもってその奇跡の人々が集まって、アラスカという土地で同じものはふたつとないといわれる奇跡のオーロラを一緒に観に行く旅っていうのは、ほんまもんの奇跡やと思うんですね。せやから、その奇跡を心の底から味わってください。そして思わないとは思いますがどんな些細な事も当たり前とおもわず、その奇跡に出会えたことを感謝し、それに出会えるように行動した自分達をほめてやってください。そしたら、今までで一番最高な旅になることを確信しています。せっかくなら自分はそんな経験をした仲間に自慢話を聞きたいです。その話は自分を成長させてくれると思いますので、気軽に声をかけて頂き話してくださることを期待しています。長く拙い文章をここまで読んで頂いてありがとうございます。

そして、いろいろ準備してくださった地球探検隊のスタッフ、今回の仲間、何も恩返しができない事をお許しください。それでは、皆様の安全と健康をお祈りしてます!!
ノリアキ

これを読んで感動した。ホントに行けなくて悔しかったはずなのに、みんなを気遣っている・・・。この言葉で、出発前からチームが一つになっていったように思う。ありがとう、ノリアキ。

ノリアキが言うように奇跡が起きた。毎日が奇跡の連続だった。
チーム名は「Team すっごーい!」

オーロラは毎日見ることができた。

初日、キースロッジに滞在していた人が、
「あなたたちは、初日にこんなオーロラを見られるなんて超ラッキーですよ」
ところが隊員たちは、「オーロラって想像したものと違う・・・こんなもの・・・」
と納得できない顔。それは、白く雲のように見えるオーロラだった。でも、何度もオーロラ観賞をしているオレから見ても、結構いい感じででていた・・・。写真に撮ると、そのオーロラは緑色に写ったのだ。

出発前から奇跡が起きる予感があった・・・。3日目、奇跡のオーロラが見られた。

オレが見たオーロラでは最大級クラス。ピンクとグリーンとホワイトのカーテンが、どんどん走るように動いていく・・・カーテンが次々と揺らぎ、真上を見ると円になって波紋のようにオーロラが広がっていった・・・まるで意志をもっているようだ。気づくと全空をオーロラが覆い尽くしていた。

まさに「オーロラ大爆発!」

隊員たちは「すっごーい!すっごーい!」を繰り返している。何人も泣いている・・・。

隊員マイに、泣きながら「隊長、ありがとう!」といわれたら、オレも涙が溢れた・・・。感動が共感に変わり、また感動する好循環を実感した。感動を分かち合うって気持ちいい。奇跡の出会いが奇跡の旅をつくっていく。


3ヶ月連続参加している隊員ノリも

「これは、すごい!」


それもそのはず。
キースの息子、ジョージがいった。
「息子のブライアンが産まれて11年・・・この11年間で最もすごいオーロラだよ」
それを証明するかのように、一緒に見ていたキースの孫、ブライアンも興奮して日本語をマネして「スッゴーイ」を連発・・・。

奇跡は続き、最終日に到着した隊員オニも、この旅で2番目にすごいオーロラを見ることができたのだ。

一人キャンセルしてアラスカに来られなくなったノリアキも、オレたちの写真交換会に参加することが決まった・・・。奇跡の出会いは、これからスタートする・・・。旅は終わってから始まる。

                 
   あっ、すごい!という感動を起爆剤にする

     
「強く生きる言葉」 岡本 太郎(著)